『 写経 文体を身に付けるために、うまい人の文章を書き写すのは有効なのか? 』
先に答えます。
それは違います。
全くダメではありませんが、お勧めはしません。
なぜ勧めないのか、お話します。
人の書いた文章を書き写して身に付けることを写経と言ったりします。
そもそも写経とは、お経を書き写すことです。
徳を積むために行われていました。
それがいつの間にか、勉強のために人の文章を書き写すことの意味として使われるようにもなりました。
それはさて置き。
この練習方法は、文章の基礎を学ぶ書籍などでもよく紹介されています。
でも、僕はお勧めしません。
最初に書きましたが、全くダメではありません。
小説家やシナリオライターなどで、人の作品を書き写して勉強した人も実際にいます。
僕も何度か試したことがあります。
その上で言います。
効率が悪いです。
改めて、手元の実用書で計算してみました。
本の1ページ、約700文字を書き写すのに9分かかりました。
この本は全部で206ページあります。
目次とあとがきを引いて190ページ。
この本文を書き写すのに
9分 × 190ページ =1710分。
28・5時間も掛かる計算になります。
どうですか?
やる気になりませんよね?
一日以上もの時間をかけて、どれだけ効果があるのでしょうか?
いささか疑問です。
そこで僕のお勧めの方法があります。
音読です。
声に出して読んで下さい。
上記の本だと、読むのに1ページ約1分30秒。
一冊を4時間45分くらいで読むことができます。
書き写すのと比べて1/6の時間で済みます。
内容を頭に入れるとういう目的ではなく、文体を身に付けるためなのでスラスラと読み進めて問題ありません。
目で情報を入れて、声に出す。
それが耳に入ってきます。
複数の機能を使うことは脳に良い刺激を与えます。
このことは脳科学でも実証されています。
また、気に入った文があったら、その文だけ拾ってノートに書き写しましょう。
後でそのノートを読み返すのも効果がありますよ。
なにしろ気に入った文ばかりが書かれているのですから。
書くことに慣れるまでは、自分の文章を書く前に5分でいいので、お気に入りの文章を音読してから書き出すといいですね。
見習いたい文体の影響を受けたまま書き始めることができますので。
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