『 ターゲティングの第一段階と「 オールターゲット 」はダメという話 』
僕は以前、
映画やテレビドラマのプロデューサーさまと
企画書のやり取りをしていたことがあります。
その時に学んだ企画の立て方が、
まさにターゲティングなので紹介します。
先ずは、
ターゲット層のシンプルな分け方を、
次にオールターゲット設定はダメということをお話します。
◇ ターゲット層の区分
F1とかM3とか耳にしたことはありますか?
これは男女の別と年齢層です。
そもそもエンタメ業界で使われていた専門用語だったのですが、
近年ではいろいろな業界でこのように分けるようになりました。
F1 | 女性 | M1 | 男性 | 20~34歳 |
F2 | 女性 | M2 | 男性 | 35~49歳 |
F3 | 女性 | M3 | 男性 | 50歳以上 |
T | 男女 | 12~19歳 |
C | 男女 | 11歳まで |
Fはfemale(女性)Mはmale(男性)Tはteen(青少年)Cはchild(子供)です。
色々な業界で使われるようになっただけあって、
ターゲット設定をおこなう為に適した区分けになっています。
あなたがターゲティングをする際には最初の目安にして下さい。
◇ 放送の枠
「 ゴールデンタイム 」とか「 プライムタイム 」
と言う言葉を耳にしたことはありますか?
19時台から21時台が「 ゴールデンタイム 」
22時台が「 プライムタイム 」です。
23時台以降を「 プラチナタイム 」または「 プラチナゾーン 」
と言うこともあるようですが、
「 深夜枠 」と呼ぶのが多数派です。
テレビドラマは枠ごとに番組の振り分けを考えます。
例えば、
深夜に子供向けの知育アニメを放送しても
観る人はほとんどいませんよね?
深夜に放送するドラマは若い層に向けて作られます。
なので、
ちょっと刺激の強いドラマなどを制作します。
視聴率を上げるためにはターゲットにする視聴者層をしっかりと決めます。
余談ですが、
映画やドラマなどの企画書には、
「 ターゲットはF1です 」などと書きます。
その企画に携わるすべての人が、
どの層を狙ったのかを共有して
それぞれの仕事をするためです。
あなたもターゲティングをする時は、
上記の区分けを第一段階にしてみて下さい。
◇ オールターゲットはダメ
上映、放送したら全ての層から支持された。
という映画やドラマが実際にあります。
だからといって、
ターゲット設定をすべての視聴者層にしたのかというと、
それは違います。
制作するときには
「 この層に観てもらいたい 」
という設定がされています。
時には「 F2とF3がターゲット 」というように、
複数の客層を設定することもあります。
でも、「 全ての客層がターゲット 」などと、
オールターゲットを設定することはありません。
例を上げます。
2004年から韓流ドラマがブームを起こしました。
日本で放送するにあたってターゲットにしたのは「 F3層 」です。
当時放送された韓流ドラマの設定が、
F3層が若いころの日本に通じるところがありました。
観た人が「 懐かしさ 」に似た感覚を味わえることもあって支持されました。
それが浸透してF2層、
そしてF1層にも影響を与えたのです。
また、韓流時代劇などは
M1層からも支持されました。
以下のような流れです。
1 狙った層から絶大なる支持を受ける。
2 他の視聴者層が興味を持ち視聴する。
3 内容がよかったのでその層も支持をする。
4 評判になって別の層も興味を持つ。
これが複数の層から支持されるときの流れです。
いきなり複数の層から支持されるわけではなく
順番に浸透していくのです。
このことから分かるように、
オールターゲットにしてしまうと、
絶大なる支持をする層が現れません。
なので、
他のどの層にも浸透していかないのです。
また、
すべての層を狙うということと
ターゲットを設定しないということは、
真逆のようですが、
同じ結果にたどり着きます。
欲張ったり、あいまいにせずに、
しっかりとターゲット設定をしましょう!
以上、
ターゲティングの第一段階と「 オールターゲット 」はダメという話
でした。
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