ターゲティングの段階 ターゲット層の区分 そして「 オールターゲット 」はダメという話

ターゲット2 BIZする文章術
ターゲティングの第一段階

わたしは以前、映画やテレビドラマのプロデューサーさまと企画書のやり取りをしていたことがあります。

その時に学んだ企画の立て方が、まさにターゲティングなので紹介します。

先ずは、ターゲット層のシンプルな分け方をお話します。

 ターゲット層の区分 

F1とかM3とか耳にしたことはありますか?

これは男女の別と年齢層です。

そもそもエンタメ業界で使われていた専門用語だったのですが、近年ではいろいろな業界でこのように分けるようになりました。

F1 女性 M1 男性 20~34歳
F2 女性 M2 男性 35~49歳
F3 女性 M3 男性 50歳以上
T 男女 12~19歳
C 男女 11歳まで

Fはfemale(女性)Mはmale(男性)Tはteen(青少年)Cはchild(子供)です。

色々な業界で使われるようになっただけあって、ターゲット設定をおこなう為に適した区分けになっています。

あなたがターゲティングをする際には最初の目安にして下さい。

 放送の枠 

「 ゴールデンタイム 」とか「 プライムタイム 」と言う言葉を耳にしたことはありますか?

19時台から21時台が「 ゴールデンタイム 」

22時台が「 プライムタイム 」です。

23時台以降を「 プラチナタイム 」または「 プラチナゾーン 」

と言うこともあるようですが、「 深夜枠 」と呼ぶのが多数派です。

テレビドラマは枠ごとに番組の振り分けを考えます。

例えば、

深夜に子供向けの知育アニメを放送しても観る人はほとんどいませんよね?

深夜に放送するドラマは若い層に向けて作られます。

なので、ちょっと刺激の強いドラマなどを制作します。

視聴率を上げるためにはターゲットにする視聴者層をしっかりと決めます。

余談ですが、映画やドラマなどの企画書には、「 ターゲットはF1です 」などと書きます。

その企画に携わるすべての人が、どの層を狙ったのかを共有してそれぞれの仕事をするためです。

あなたもターゲティングをする時は、上記の区分けを第一段階にしてみて下さい。

 オールターゲットはダメ 

上映、放送したら全ての層から支持された。

という映画やドラマが実際にあります。

だからといって、ターゲット設定をすべての視聴者層にしたのかというと、それは違います。

制作するときには「 この層に観てもらいたい 」という設定がされています。

時には「 F2とF3がターゲット 」というように、複数の客層を設定することもあります。

でも、「 全ての客層がターゲット 」などと、オールターゲットを設定することはありません。

例をあげます。

2004年から韓流ドラマがブームを起こしました。

日本で放送するにあたってターゲットにしたのは「 F3層 」です。

当時放送された韓流ドラマの設定が、F3層が若いころの日本に通じるところがありました。

観た人が「 懐かしさ 」に似た感覚を味わえることもあって支持されました。

それが浸透してF2層、そしてF1層にも影響を与えたのです。

また、韓流時代劇などは、M1層からも支持されました。

以下のような流れです。

1 狙った層から絶大なる支持を受ける。
2 他の視聴者層が興味を持ち視聴する。
3 内容がよかったのでその層も支持をする。
4 評判になって別の層も興味を持つ。

これが複数の層から支持されるときの流れです。

いきなり複数の層から支持されるわけではなく順番に浸透していくのです。

このことから分かるように、オールターゲットにしてしまうと、絶大なる支持をする層が現れません。

なので、他のどの層にも浸透していかないのです。

また、すべての層を狙うということとターゲットを設定しないということは、真逆のようですが、同じ結果にたどり着きます。

欲張ったり、あいまいにせずに、しっかりとターゲット設定をしましょう!

ここがピタリはまらないと、どうにもなりません。

どうにもならないところに来てくれる人もいますが、それは偶然です。

偶然を待っていてもビジネスにはなりませんよね?

ターゲティングはあいまいなままではダメです。的確に絞り込みます。

絞り込みかたは、先ずターゲットの性別年代を決める。

次に、その中にはどのような人たちがいるのかを割り出します。

更に、その人たちの中からあなたの商品・サービスを一番必要としてくれているはどんな人なのかを導き出す。

ここまでやって、ブランディングやコピーライティングをしていくことになります。

すべきことは難しいことではありません。

肝心なのは粘り強く調べること、考えることです。

また、せっかく思い浮かんだビジネスアイディアでも採算が取れない時には、勇気を出して取りやめることも肝心です。

そのアイディアは捨てるのではなく、ストックにしておきます。

そしてタイミングがいい時が来たらそこで打ってでます。

また、一度冷静になると別の角度から見つめ直すことができます。

改良案などが浮かんだりしますよ。

以前、ファミレスなどのチェーン店はマニュアル接客だと嫌味を言われていました。

それは多くの客層( オールターゲット )に支持してもらわなければならないからです。

そしてクレームの発生を抑える必要があるからです。

その代わりに、お店の内装だったり、制服のデザインなどに工夫を凝らして他のチェーン店との差別化を図っているのです。

でも、提供する商品・サービスという根本は何も変わりません。

以前、わたしは飲食店に勤めていました。

そのお店でこんなことがありました。

オーナーの一存で、いきなりメニューを一新したのです。

何故か売りだった料理をやめました。

それに合わせて他の料理もがらりと変えてしまったのです。

お店の内装、従業員、などなど、メニュー以外は何も変わっていません。

それまで通ってきてくれたお客さまは戸惑いました。

9割以上のお客さまが離れていきました。

新たなお客さまも付きましたが、以前よりも確実に売り上げは落ちました。

明らかなターゲティングのミスです。

回復するのに3年はかかったと思います。

といいますか、以前のような繁盛はなかった。と記憶しています。

このことからも分かるように、的確なターゲティングは欠かせません!

とはいえ、いきなり正解なんて導き出せません。

長く仕事をしている人でも失敗したりします。

新参者のわたしも失敗だらけです。

今の段階ではコレと絞らずに、いくつか候補を挙げておくことを、お勧めします。

それはノートなどに書きこんで保留にして、いつか見直してみる。

すると思わぬ発見につながったりします。

また、ターゲティングで立ち止まってしまって一歩が踏み出せないのは本末転倒です。

商品・サービスをださなければ、収入になりません。

拘り過ぎずにリリースしてしまうことも大切です。

小さな失敗はOKです。

やってみないと、そして失敗してみないと分からないこともあります。

失敗したからこそ、修正点も見つかったりします。

とくに、ネットでの起業は金銭的なリスクは低いです。

それに、ビジネスは「 トライ&エラー 」の積み重ねです。

どんどん挑戦してどんどん失敗して、改善していきましょう!

 ターゲティングの第二段階以降 

この記事ではターゲティングの第二段階以降についてお話していきます。

第一段階では性別と大まかな年齢層で区分けしました。

ここでは客層をもっと絞り込んでいきます。

例えば、あなたが【 男性・20歳~34歳 】をターゲットにしたとします。

これが第一段階。

次にこの客層の中にどのような人がいるのか分けてみます。

・学生
・独身社会人
・妻持ち社会人
・妻子持ち社会人

どうですか?

このように分類してみると、第一段階で一括りにした層の中からさらに分類できることが分りますよね?

20歳の大学生と34歳の社会人では、生活も価値観も全く違います。

何を必要としているのか?
何にお金をかけるのか?

これらを考えると、性別とおおざっぱな年齢で区分けしたターゲット設定では絞り込みが足りない と分ってもらえるはずです。

では、第二段階をどう考えていくのか?

例えば、わたしのターゲットがネットビジネスの初心者だとします。

第一段階

性別はニーズが高いので男性にしました。

( わたしが男なので男視点になれるという利点もあるため )

需要の高い年代は20~30代。

第二段階

「 社会にでて仕事というものに実感を持っている人の方が共感を呼びやすい 」

という理由で学生をターゲットから外しました。

更にフットワークの良さを考え、独身者にしました。

なので、20~30代の社会人、未婚男性。

と、絞り込むことができます。

あなたも、このようにしてターゲットを絞っていって下さい。

もうちょっと簡単なターゲティングの考え方

実は、取りかかり方に、もうちょっと簡単な方法があります。

出し惜しみする必要もないのでお伝えしますね。

ターゲティングをする時は、「 あなたが、どんな人を相手にしていきたいのか? 」このように考えてみて下さい。

そこが始まりです。

それが決まったら、絞っていってみてください。

今はまだ練習段階です。

完璧にできなくていいんです。

わたしも、ブログを書きながら、何度もターゲットは修正しています。

ターゲット戦略をミスして失敗している人なんてイッパイいます。

それでも成功するのは、あきらめずに続ける人です。

一発で上手くいかなくて当たり前なのです。

すぐにターゲティングできなくてもいいんです。

なので、基礎力をつけてください。

ターゲティングを何度となくしてみてください。

そして、起業する際に、早い段階で確立して欲しいのがブランディングです。

ターゲティングの次の段階がブランディングだとわたしは考えます。

ブランディングができると、ネット上だけではなく日常でも魅力的に見せることができますよ!

文章だけではなく、あなた自身も向上させちゃいましょう!

こちらの記事を参考にして下さい。

「 セルフプロデュースする為に。ブランディングをエンタメの視点で理解する

よかったら、あなたの長所と短所を書き出してみてください。

ブランディングに使おうとか気負わずに、思いつくまま、ずらずらと書いてみて下さいね。

こういったことを書き出すときのコツは、何しろ考えずに一気に書いていくことです。

これってどうかな? と思ったものでも、じゃんじゃん書き出してください。

あとで削ればいいだけですので。

ではでは。

エージロー

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